【目的】学生が認識する急性期実習における看護過程演習の学びの有効性について明らかにし,そこから演習における授業改善への示唆を得ることである.
【方法】A大学3年生82名に対し,膵臓がんの周術期患者の事例を用いた演習の知識の習得度を評価し,さらに演習における学びが実習で役立ったかどうかについてWebアンケートによる調査を実施した.
【結果と考察】回答率は98%であり,演習の習得度では得点率が60%以上の学びが実習で役に立ったと回答した学生は8割以上であったことから,本演習は有効であったと考えられたため今後も継続していきたい.しかし,演習の得点が低かったアセスメントと実習後の調査で明らかとなった看護計画立案については,教授方法の改善が必要であり,根拠を踏まえた説明を行い,学生が腑に落ちる理解へとつながるような工夫が必要である.